オサケンの“うまいもん塾”

お酒なんでも研究所(オサケン)の“うまいもん”ブログです。

黄金柑(おうごんかん)

ちょっと珍しい蜜柑を戴きました。その名は黄金柑
黄金柑
画像ではサイズが分かりませんが、直径4.5cmと非常に小振りな蜜柑で、1個1個が丁寧に紙に包まれています。
香りは爽やかに、味は酸味と甘味が凝縮した感じで、トマトにおける塩トマトやアメーラのような印象を受けます。
金柑の大きいののような姿なので皮も食べられるかとも思ったのですが、やはり別物で、皮ごとと言うのは無理のようです(;^_^A

それにしても、食品でも二極分化の波が押し寄せていて、低価格路線とは別にちょっと変わった美味しい物と言うのが見直されてきていますね。
画一化・生産効率化で切り捨てられた個性が認められて来ているようにも思います。

フルーツはそれほど色々食べないのですが、久しぶりにちょっと面白いなぁと思うフルーツでした。

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骨まで食べられる焼き魚

骨まで食べられる焼き魚なるものが売っていたので、ちょっと購入してみる事にしました。
骨まで食べられる焼き魚
この画像のものは、原材料はコノシロ・塩です。
味はこうしたものには珍しく割りとシンプルな薄味だったので、辛子醤油とワサビ醤油で酒肴にしてみる事にしたのですが、バランスとしてはワサビ醤油の方が良かったように思います。
しかしながら、コノシロのやや脂っぽい感じがこの商品にも反映されてしまっていて、それはそれで原料の味に忠実なのですが、あまり好みの味わいでは有りませんでした。
骨まで食べられるのは、レトルトで高温高圧処理されているからと思われますが、姿のままであるのが缶詰と異なる感じで、詰まる所缶詰に類した味の系統といえます。
もう一種類、真鯛も買ってきたので、これも後日試してみます。

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甘口シェリー

ペドロヒメネス種主体の葡萄から出来る甘口シェリーを試してみました。
シェリー
1971年物と言う事で思った通りにドライプルーンやドライレーズンのような熟成した味わいと甘味がします。
よく冷やしてそのまま飲むのでも良かったのですが、ビターチョコ等にも合わせてみました。
この辺も定番とは思いますが、なかなか良く合う感じがして、沢山は飲めないですが、デザートにちょっと飲む分にはやはり悪く無いように思います。
一番気に入ったのはチョコレートのフィナンシェで、この甘口シェリーが濃厚なので、こうした物に合わせた方が全体の粘性が和らぎ、風味の立ちあがりも良くなって美味しく感じるのかもしれません。脂肪分と甘味の相性が良いと言う事も関係が有るのかもしれませんね。

普段はあまりこの段階まで飲まない事は以前にも書いておきましたが、時にはこうした物を楽しむのも興味深いと感じました。

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地サイダー

地サイダーなる分野が有るらしい事を耳にして随分時間が経ってしまっていたのですが、ネット検索をしてみると近所の酒屋さんで幾つも扱っているらしいと知り、幾つか購入してみました。
購入基準は、なるべく近所の物。そうでない場合には、何かキッカケになる特徴が有る物としました。
地サイダー
画像はその幾つかですが、これらをまずはそのまま飲んでみて、その後桃色にごり酒を割った時の相性の良さを検討してみました。
個人的には大阪サイダーが健闘してくれる事を望んでいましたが、どうも有馬サイダー飛騨清見サイダーの方が適しているように思われました。

これらはサイダーなので香料や酸味料等で調味されており、折角の素肌美人である桃色にごり酒を割るのには抵抗が有りますが、よりライトに飲みたいのでソフトドリンクと割るような飲み方も一つの提案方法・・・と言う向きも有るようなので、それならこういう小さくて頑張っている所をという事で検討してみました。
計らずも、これらの香料使いは軒並み大手のそれよりも穏やかで、割った時に桃色にごり酒自身の風味が活かされるものが有り、特に飛騨清見サイダーは相性良く感じました。
地サイダーはマイナーなので割高になりますが、桃色にごりのような特殊商品と合わせるにはこうした特殊商品の方がやはり良いと思います。

しかしながら、もしもアルコール度数が11度程度で許されるのであれば、やはりスプマンテ割りの方が個人的には好きです。
ビール代わりには地サイダー割りも良い選択肢とも思えますので、今後料理との相性も検討してみたいと思います。
マスカルポーネなんかは合いそうな気がしますが・・・。

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パルマ豚タンの粕漬

パルマ豚のタンを二本購入してあったので、炭火焼き用のパルマ豚タンの粕漬にしてみました。
パルマ豚タン粕漬
豚タンの粕漬けは始めてなので、まずはタンの一部を塩胡椒で焼いてみて、食感と味をチェック。その後、脂の乗りが少ない方のタンを画像上の味噌漬けに、脂が乗っている方を画像下の粕の方に漬けてみました。
下の粕は特殊な5年物の熟成粕を使用したもので、上の粕は冷蔵庫で2年熟成されていた粕を使用しています。濃い色の方が香ばしく、香ばしさを実現している化合物の実体は親油性の高い成分ですので、脂の乗りの強い方を濃い粕の方へ漬けたのです。

さて、実際に食べてみるとこの予測に基づく判断はバッチリで、それぞれに想像した通りの味わいになっていました。食感に関しても、味噌漬けや粕漬にした時に期待される通りにサクッとした噛み応えに変化しており、漬け時間を検討すれば、より厚い肉でも面白い食感が実現できそうです。

今回検討したタンは所謂剥きタンというもので表面の固い組織は処理されているのですが、もしかするとこの部分が残っていても面白い効果が得られるのかもしれませんので、後日この表面組織が残ったタンで試作してみたいと思います。

なお、味噌漬けの味わいの調整には、麹や塩、若干の貴醸酒などを使用しました。華鳩の貴醸酒は調味料としても非常に優れた商品です。

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爆発系にごり酒の有るべき姿

私は活性にごり酒が好きです。特に甘味が炭酸とバランスして、上質のシャンパーニュに通じるような奥行きを感じさせてくれるような物は大好きなのですが、これらの一升瓶詰は決して買いません。
と言うのは、一升瓶は耐圧を考えて作られた物ではなく、下手に二次醗酵をさせると爆発して鋭利なガラス片が飛び散る事を知っているからです。TVでもこぞってこういうにごり酒を面白く放映したりしていますが、それを見て真似して怪我人が出てもしらんぷりでしょう。私は酒造メーカーに勤めている時に、爆発した後の現場を見た事がありますが、鋭利なガラス片はナイフのように壁紙を傷付けており、良くぞ無人の時に爆発してくれたものだとほっと胸をなでおろしたものです。

誰かが致命的な傷を負ってからでは遅いのです。
是非こうした危ない商品は購入せずに不買運動でもして戴きたいと思います。
大手メーカーの偉い所は、こうした事をちゃんと研究しており、危ない商品は造らない所です。ガスの有る商品もキチンとガス圧と瓶の耐圧性を検査しており、大手のガスの有る商品は安全と考えて良いと思いますが、こうした姿勢はもっと評価されても良いのではないかと思います。味はもっと頑張って欲しいのですが・・・。

さて、こうした危ない活性にごりはどうしたら良いのか・・・その一つのソリューションは300ml瓶にP.P.キャップです。(P.P.=ピルファー・プルーフの事で、P.P.キャップとは、盗難防止のリングがついたお馴染みの栓の事です)これでも完全では無いと思いますが、300ml瓶のやや丸い形状のものは耐圧性がかなり高く、またPPキャップは300ml瓶が爆発するより前にガスが抜け始めるという研究実験報告も聞いた事が有ります。
300ml瓶は割高になりますが、開栓もコツを掴めば1〜2分程度で出来ますし、何より安全で美味しく飲めるのですから、それで良いと思います。こうした爆発系にごり酒の300ml瓶詰はあまり有りませんが、見かけたら是非お試し下さい。

今日御紹介する瑞冠純米無濾過生原酒活性にごり酒300ml瓶は、私の思うあるべき姿を実現しており、極めて好ましい商品です。
瑞冠活性にごり
味も非常に美味しく飲めるレベルとなっており、中華から風呂吹き大根まで食中でも色々と美味しく楽しめます。生産量が少ないので、取り急ぎ私は1ケース購入しました。4月の花見等で御一緒する方にはお出しする予定ですので、楽しみにお待ち下さい(^-^)
また、大阪でも少量入手出来るようにしましたので、御興味の有る方は御連絡下さい。

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念願の美味しい味噌!

調味料の中で一番困っていたのが、実は味噌なのです。
今まで生きてきた中では美味しい味噌に出会ってはいるのですが、その美味しい味噌に近い味わいの味噌をコンスタントに手に入れることは出来ていません。

理化学研究所に研究で行っている時に親しくなった友人から田舎のお土産に貰った味噌がなかなか美味しく、もう一度食べたいものだとずっと思っていましたが、ネットで検索をしてみるとネット販売していることが判り、ようやく9年ぶりくらいに出会う事が出来ました。

この味噌は星六味噌の3年熟成物で、当時も1kg2000円以上したと思いますので、恐らく価格据え置きで販売されているようです。
星六こだわり3年味噌
3年物が複数売っていることが分かりましたので、その2種を購入してみたのですが、まずは気になる“こだわり”の方から味を見てみる事に・・・。

いやぁ、やっぱり格好良い調味料です。

格好良いと言う言葉は、自分が主張せずに相手の美味さを引き出せるような場合に私が使う言葉ですが、この味噌も本当に男前な味噌と言って良いと思います。
色は覚えている物よりも若干黒が強く、香りにも八丁味噌のような香りが有ります。口に含んでみるとその香りはほとんど気にならず、穏やかでまとまりの有る優しい旨味に綺麗な酸味がうっすらと感じられ、塩分が立った所が1つも有りません。試しに“男前豆腐”の湯豆腐につけて食べてみた所、豆腐の美味さを引きたてる様に作用してくれ、“格好良い!!”と思わされてしまいました。湯豆腐に味噌なんて、今までに一度もしてみたいと思いませんでしたが、この味噌ならいけます!

今日はちょっとうれしい発見をできた楽しい日となりました(*^_^*)

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堀河屋野村の径山寺味噌

昨日取り上げた美味しいキンザンジ味噌堀河屋野村の径山寺味噌小ロットでも手に入る事が分かり、早速購入。生キャベツ等につけて食べてみました。
堀河屋野村径山寺味噌
味噌に赤ワインが合うと言う方もいて、それを検証すべくニュージーランドのピノ・ノワールのワインと試してみましたが、まあ飲めるもののそんなに美味しいとは思えませんでした。先週土曜日の瑞冠(ずいかん)の山廃純米酒の熱燗との方が幸せなマリアージュといえます。

ところで、この径山寺味噌ですが、一般的な径山寺味噌は大概水飴の甘味が強く、自然な味わいとは言えないものがほとんどです。そうした中で、この堀河屋野村の商品は至極真っ当な味わい。麹の香りがどう言う物かを知っていれば、正にその麹の風味の良さと熟成の良さ、豆が醗酵した旨味と漬け込まれた野菜の滋味がつぶさに感じられます。思うに核家族化などが進行するにつれ、麹の良さ(美味しさ)と言う物が廃れてきてしまった事で、それを使用する商品の紛い物が横行するのを助長してきてしまったのではないでしょうか。

私の父の代では、父の母(私の祖母)がコタツで甘酒を仕込み、その甘酒の美味しさを楽しんでいたと聞きましたが、この場合の甘酒は酒粕を溶いた物では無く、麹を使用して飯米を糖化した麹甘酒だったのです。
麹甘酒は酒粕の甘酒とはまた別に美味しい物と思います。
ささやかな贅沢(生活に根ざした美味の享受)が見直されて来ている今、是非こうした甘酒も見直されて欲しいと思います。
因みに、私が毎日文化センターの講座で紹介しているような粕漬の甘味は、麹の力を借りています。私達が作る粕漬は非常に評判が良いのですが、その美味しさは、こうした所から来る複雑でありながら統一感のある美味しさから来る物ではないかと思っています。微生物による醗酵(麹の場合は微生物は既に死んでいて、酵素だけの場合も有りますが)を上手く生活に取り入れますと、他では駆逐されてしまったような本来の滋味・美味が楽しめますので、是非御家庭でも実践して欲しいと思います。

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塩トマトとウスイエンドウの卵とじ

ようやく出まわり始めた塩トマトウスイエンドウを卵とじにして食べてみました。
ウスイエンドウと塩トマトの卵とじ
洋風調理ならオムレツにしますが、和風の場合はそうしたバターで旬の風味を汚してしまう事はありません。(焦げ目を付けるような調理などではバターと共通の風味要素がありますが、卵のとじ方が緩い場合には、単にバターの香りをつけただけになってしまうと思われます)


塩トマトは、わざと過酷な条件下で育てられるお決まりの栽培方法のトマトですが、露地物で無くても力がある味わいがします。また、ウスイエンドウは“薄い”エンドウでは無くて、由来は大阪府羽曳野市の碓井(うすい)地区で栽培されたからとの事で、これも正に地場の野菜なのです。昨日に続き何の変哲も無い料理の紹介を続けましたが、旬であること、その野菜・食材に生命力があるようなものであれば、それだけで料理は美味しくなりますよね。


市場の画一化から、味わいの薄い野菜が全国に流通するようになってしまい、調理は如何に“味を付けるか”というようなものになってしまっていますが、力のある野菜は、ただ炭火で焼いたりしただけで美味しいものです。東京の方ではネギ料理の専門店で炭火焼きのネギの美味しさが評判だとか・・・ こういう現象も起こっています。食材の持つ本来の美味しさを考え直す流れも着実に到来しているのですが、そうした認識はブームの起こる前の焼酎のようにまだまだ多くの方には認識されていない様です。


先週末もこうした力のある野菜や食材と日本酒を楽しむ気楽な会を山中酒の店の山中社長を囲んで行いましたが、焼いた野菜や素直に美味しい径山寺味噌と日本酒の美味しさに、日本酒にあまり馴染んでいない方も大変感動していました。忘れてしまっていた素直な美味しさを思い出し体験出来るようなこうした会は、もっと広まって欲しいものです。
今の時代の二極分化の傾向の1つとして、美味しい野菜を作ろうと農業をされる若い方も出てきています。こうした方々と日本酒に接点が出来ていく事は、今後の日本酒の飲食シーンとして極めて大事なのではないかと思います。


美味しい野菜と美味しい日本酒、心にも身体にも染みますよ。


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ホウレンソウの胡麻和え

何の変哲も無いホウレンソウの胡麻和えですが、ホウレンソウが美味しくて調味料が美味しいと、ホウレンソウの美味しさだけで楽しめます。
ホウレンソウの胡麻和え
そろそろホウレンソウの旬も終り、名残惜しい気持ちもしますが、これから色々な野菜も出て来ますので、楽しみではあります。

ホウレンソウといえば、40年ほど前あたりから人気が高まったらしいです。何処かのサイトにも書いてありましたが、ポパイの漫画の人気と関係があるのかもしれません。そして調度時期を同じくして、ホウレンソウの種類も東洋種から西洋種主体に移行していったような気がします。
ちょっと濃い味の昔のホウレンソウも好きだったんですけど、今ではほとんど見かける事がありません。

話は脱線しますが、“ちしゃ”もレタスやサンチュに押されてほとんど栽培されなくなってしまった様です。食は多様性があってこそと思いますが、未だに流通が整備されて画一化された影響は強く残っているように思います。遠くの“名産”のような野菜よりも地場の野菜だと思うのですけどね・・・。

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鶏肉のお刺身

私は鶏肉の刺身に限らず、動物系・鳥類系の刺身と言うのはあまり好きでは有りませんでした。特に鶏の刺身には良い思い出が無く、何処かに乳酸と共に感じられる臭みが次の挑戦を躊躇わせていたのです。(衛生的に問題が有ると食中毒になると言うのも有りますが)

その思いを払拭してくれたのが、最近お刺身が食べたくなるとお邪魔している“とりやん”(大阪:天神橋筋3丁目)です。
とりやんの鶏刺
とりやんのお刺身は名古屋コーチンが大好きな芝川さんが、切れの良い包丁で名古屋コーチンを丁寧に捌き、部位ごとに綺麗に盛りつけられて出てきます。以前に気になったような鶏臭さは全然無く、部位ごとに味わいが違うのが明確に感じられます。特に右側の白い筋肉(速筋)系の胸肉の薄造りには貝のような旨味、ささみにはヨコワのような酸味と味わいを感じます。これらの白い筋肉系のお刺身はワサビ醤油で、肝臓や脾臓、心臓や砂肝などは、生姜醤油やニンニク生姜醤油で戴く事が出来ます。
これらを、ワサビ醤油系で食べるお刺身にはややさっぱりとした日本酒で、生姜醤油系で食べるものにはややしっかりした日本酒に合わせると、それはもう幸せな感じがします。
この食材と味わいでしたら、私もとっておきの日本酒と合わせたいくらいです。

薬味等は最善では無いとは思いますが、これは仕事帰りの方にリーズナブルに美味しいものを楽しんで欲しいと言うコンセプトから仕方が無いと思いますが、画像の7点盛り(実質は8〜10点盛り)で千円台前半という信じられない価格を考えると、十二分に許せると思います。
ここを差し引いても、私達が自信を持って勧められる数少ないお店の一つですので、もしも近くに来られる用事がありましたら、是非どうぞ。
鶏のお刺身と日本酒は一食の価値があります(^-^)

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海苔

皆さんは美味しい海苔を食べていますか?
私は海苔好きですが、海苔には非常に苦労します。

出汁や調味料が変なものに駆逐されかけているのも脅威ですが、その次に有る、こうした日本食の根底に有るような食品が紛い物に駆逐されかけてしまっている事が、米離れとか日本酒離れにも繋がっているように思えます。
海苔
画像の海苔は最近購入している市場の乾物屋さんから購入しているものですが、大阪ではピンの海苔の入手は非常に困難で、この海苔がそのお店では一番高額なものなのですが、旨味と香りの洗練された感じが自分の中では中途半端で、風味としてはギリギリ許せる程度です。スーパーやコンビニのよりはよっぽど美味しいのですが、海苔専門店や乾物屋を含めてこのように海苔が蔑ろになっているのは非常に寂しい限りです。
とある方に、「大阪は味付け海苔文化圏だ」と聞いたのですが、これは正にそのような感じで、味付け海苔のような変な味をつけた海苔が海苔だと思っていたら、海苔に興味が無いのも納得と言う気がします。かつての大阪の粋な食文化は、こうして地道に破壊されてしまっているのでしょうね。(最近話題の韓国海苔も私は好きではありません。美味しい海苔を焼いて良い胡麻油をつけて、軽く美味しい塩と美味しい胡麻を振ってみれば、違いは歴然です)

海苔と醤油と御飯が美味しければ、感動的に美味しいものになります。
この美味しさを多くの方は忘れてしまっているように思いますが、いま一度、是非美味しい乾海苔をご自分で焼いて、このブログで紹介しているような醤油(丸中醤油や井上古式醤油)をつけて、炊き立ての美味しい御飯で食べてみて下さい。日本の食シーンが何を無くしてしまっているのか、きっと分かると思います。

そして、こうした素朴に感じながらも自然の滋味が身体一杯に感じられる味わいこそが、今の美味しい日本酒に合う味なのです。
今期の“続うまいもん塾”では、焼き海苔であるとか乾物・出汁などについて、その秘密を解き明かしながら説明していきます。

海苔もただ焼いたものにワサビをちょっと載せ、醤油をつけて食べるものと、日本酒と醤油でさっと炊いたものとを準備する予定です。(何回目になるかは未定ですが)
これを食べて戴ければ、焼き海苔が日本酒の大変美味しい酒肴になる事、海苔の炊いた物も調味料が良ければ、非常に洗練された味になる事が体験戴けると思います。
こうした基礎がしっかりしていてこそ、バターと海苔が合うとか、バターとチーズが合うとかいう変化球が楽しめるのです。
バターは以前の“うまいもん塾”で作ってみせましたが、海苔と合うのは市販品のような若干酸化したもののように思われます。御要望が有ればこれもまたやってみたいと思います。

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牡蠣の佃煮風

もう少し牡蠣のシーズンでいけるようなので、かねてより作ってみたかった牡蠣の佃煮風を作ってみる事にしました。
牡蠣の佃煮風
ポイントはじっくり時間を掛けて過熱する事。
牡蠣はさっと火を通した時には磯の香りがして美味しいものですが、中途半端に火を通すとその磯の香りも爽やかさを失い、なんとなく生臭いような感じになってしまう事が多いようです。
しかしながら、長時間加熱すると、牡蠣の昆布焼きのように風味が全く別物になり、これはこれで香ばしくてかなり美味しいと思います。
その延長上の佃煮風を作ってみたかったのですが、初期の昆布出汁と生姜と日本酒で煮ている段階でも思ったよりも塩分が強かったので、醤油の量を減らして加減しました。

画像上はかなり色が濃いようですが、これで使用している醤油は5ml。5年物の醤油で非常に色が濃いものをわざと使用しました。みりんも19年物を5ml、2年物を5ml使用し、後は煮つめていくだけです。
黒い色をしていると味わいが野暮のように思われがちですが、アミノカルボニル反応によって生じているこうした黒さは非常に複雑な風味がして、これも加熱時間が長いと嫌な風味も失せ、品の有る香ばしさになります。
甘さが加わった事により塩気もおさまり、木の芽や黒七味、またはゆずの皮を少し卸してかけて調度良いような塩梅になりました。

大阪はここ数日真冬のように寒くなるようですので、この牡蠣を肴にお燗酒を合わせてみたいと思います。

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丸中醤油

以前にスルメイカの肝焼きと生酒燗で登場した丸中醤油ですが、このブログを御覧になっている一人暮らしの方のために、これを御紹介します。丸中醤油

この醤油は、古式製法で三年間熟成された物で、熟成に由来する綺麗な旨味と甘味すら感じる味わい、香ばしい香りが特長だと思います。目玉焼きや生卵、お浸しや冷奴等々掛ける醤油としては、自分が主張せずに食材を美味しくしてくれ、これもとても格好良い調味料であると言えます。ただ、今手に入るのが小瓶であるので価格が割高であるのと、メインで使用している醤油と比べて変えなくてはならないほどには差が有るように思えないのとで、メインの醤油にはなっていません。
ただ、裏を返すと、小瓶(150ml)で手に入ると言うことは、一人暮しの方には重宝するわけで、最近では井上古式醤油の300mlくらいの瓶も売られていますが、この丸中醤油も同じくらいにオススメな醤油ですので、是非お試し戴きたいと思います。大阪近郊では、梅田の阪神百貨店で扱いがあります。

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キノコ汁(まいたけ)

ラーメン出汁で簡単な一品の汁物を作る時、好んで作るのはキノコ汁です。茸の中で舞茸は、汁の色が濃くなってしまう事もありますが、旨味成分であるグアニル酸の出方をコントロールする必要があるので、シンプルにそれだけの汁物にする事が多いです。
キノコ汁

画像は65℃前後に温度を保って旨味を増やしている行程です。色も濃くなってきていて、結構旨味の強い汁物になります。どうしてこのような温度にするかと言うと、やはり舞茸の持つ酵素に秘密が有るようで、グアニル酸をヌクレオシドに分解してしまうホスホモノエステラーゼ(PMase)が失活する温度が60℃程度、グアニル酸を作り出すリボヌクレアーゼ(RNase)が失活する温度が70℃程度である事が理由のようです。
因みに椎茸の場合は、同様の理由から70℃〜80℃にコントロールすると旨味成分(グアニル酸)が多くなるようですよ。

理由をキチンと説明しようとすると、最低このような説明になってしまいますが、要するにキノコそれぞれにそれぞれの特性が有るので、それに従った調理をすると、旨味を引き出せたり食感を調整出来たりすると言うことですね。プロや伝統料理の調理法は利に適っている場合も多いので、そこにヒントが隠されている場合が多いように思います。伝統やコツを侮らずに美味しい料理が作りたいですよね。

そうそう、仕上げには小口切りのネギをパラリと入れ、1分ほど過熱してからお椀に入れました。出汁がシンプルで無かったので複雑な味がしますが、これはこれで美味しかったです(^-^)

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皿ラーメン

最近検証していた皿ラーメンなんとなく一つの完成系が見えてきました。
皿ラーメン

画像は、桜海老とネギの皿ラーメンです。
画像では丼に見えるかもしれませんが、その鉢はあまり深さが無いもので、スープ自体は200ccそこそこしかありません。

このラーメン、例によって、
 ・真昆布
 ・鯖節
 ・鯵節
 ・鯖の煮干
 ・秋刀魚節
 ・煮干
 ・焼き海老
 ・干し蛸
 ・椎茸
 ・玉葱
 ・葱
 ・人参
 ・大蒜
 ・生姜
でダシを取り、調味した物です。
醤油には少量の諸井醸造のしょっつるを使いました。

茹であがった麺にネギ油と摺り胡麻をまぶし、その上からネギとこの時季の桜海老を入れたスープをかけ、上に焼き海苔を散らして出来あがりです。
和風テイストですが、カンスイの入った麺の仄かな香りと胡椒の香りがやっぱりきちんとラーメンを感じさせてくれ、タップリでない汁が麺と良く絡んでなかなか美味しいように思います。
スープパスタのようですので、洋風のお皿に盛ったりもしますが、これでも違和感無く食べられます。出汁は密閉容器で冷凍しておけば暫らくは大丈夫ですし、麺も茹で時間が2分程度ですので、簡単に美味しく食事ができます。一度是非出汁を取ってお試し下さい。


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天麩羅

酒類と天麩羅の相性を見るために、色々な天種で天麩羅をしてみました。
天種

充分に身が充実した赤穂牡蠣を中心に、天種は以下のラインナップです。
 ・フキノトウ
 ・こごみ
 ・たらの芽
 ・金針菜
 ・タケノコ
 ・黄金タモギ
 ・あわび茸
 ・ヤングコーン
 ・桜海老とネギのかき揚
 ・赤穂牡蠣
 ・つくね芋
 ・牛蒡
 ・人参
 ・ヤリイカ
 ・蓮根

天麩羅は、温度管理が重要と思いますので、衣用の容器は二重にして、保冷材で氷水を作り、冷却しながら、天麩羅鍋も油の温度を見ながら温度管理し、揚げたてを食べる事としました。

赤穂牡蠣は天麩羅にするとワインでも問題無く合い、日本酒は生原酒がなかなか良く合いました。その他、やや香りが強くあまやかな物にはヴィオニエ、山菜系にはゲヴュルツトラミナーと言ったように検証して、相性の良さを確認できました。
なんでもかんでも日本酒が良いと言う方もいましたが、日本酒の生原酒には結構な糖分が有るので、その糖分が天麩羅の油と徐々に重さを感じさせてしまい、私としては、軽やかに後口を引き締めてくれる白ワインやスパークリングワインが良いのでは無いかと思います。
もちろん、こんなに量と種類を食べないのでしたら、日本酒、特にフルーティな生原酒系のお酒は、揚げ立ての天麩羅に良い選択であると思いますので、これも是非お試し下さい。

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しらす〜しらす〜

あ〜あ〜川の流れのよ〜に〜♪
知らず知らずに食べているしらすですが、釜揚げのしっとりした物から非常に良く乾燥させた物まで色々と売られています。
一般にしらすといわれる物は、せいぜい上乾程度のしっとり感が有る物までと思いますが、定義がどうなのか良く分かりません。ちりめんと言うのも定義がごっちゃになってしまっていますよね(;^_^A 更にぼやかせて頂くなら、小女子と言うのが子供の頃食べていた物なのですが、これもイカナゴの稚魚と厳密に定義された名称として扱われているとは思えませんので、これも絡んできてやっかいです。

さて、しらすに戻りますが、何処までしらすとして販売できるのか、その選別具合について疑問を感じずには居られなかったのが、同じ売り場で買った二つのしらすです。
しらす1

しらす2

産地が淡路島と宮崎と言うように大きく違いますが、上の画像の淡路産の無選別っぽいものに何故か惹かれます(笑)
画像では分かり難いのですが、かなりバラバラなサイズの物が一緒になってます。
実際食べてみると無線別の方は、良い意味で味の多様性が有り、悪く言うと味のまとまりに欠けます。ですが、味がまとまるのが良いかと言うとこれが微妙な所で、揃わない美味しさと言うのも有るように思うのです。
どうも日本人は(?)揃っている事の美徳のような物を感じる文化が長かったのか、しらすでも選別を掛けるなどして綺麗に揃えてしまう傾向があるように思います。
揃っている事には揃っている事の良さが有りますが、揃っていないなら揃っていないなりの楽しみ方が有るのではないでしょうか?
そんな事を、ちょっとお酢を掛けた不揃いのしらすを食べながら、にごり酒をちびちび飲んで思ったのでした。

ところで、しらすの食べ方も色々有るようですね。
今日は酢を掛けましたが、もちろんそのままでも食べますし、酢醤油で食べることも有ります。また、大根おろしと醤油で食べる事も有りますし、大根おろしに酢醤油で食べる事も、更に醤油だけちょっと掛けて食べる事も有ります。
やや硬く乾いたしらすには醤油をちょっとだけまぶすようにすると、旨味が広がり、やや味の濃いお酒の肴にも、御飯の友にもなります。これは、しらすの旨味成分が恐らくイノシン酸等であり、醤油のアミノ酸系の旨味と相乗効果を起こすからでは無いかと踏んでいます。

しらすの味わいはパスタやラーメンにもいけそうですよね。最近研究している皿ラーメン(要はスープパスタのような物ですが)にも使用してみたいと思っています。

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ゲンゲ鍋

最近有名になってきたのではないかと思われるゲンゲ
アゴゲンゲ、アシナガゲンゲ、タナカゲンゲ、クロゲンゲ、ノロゲンゲ等がおリ、最も食用にされるのはノロゲンゲ(白ゲンゲ)のようです。
今回手に入ったのは、ノロゲンゲではなくアゴゲンゲのようですが・・・。

関西ではなかなか売っている状況にお目にかかれず、食べる機会が無いのですが、今回相方がゲットしてきたので、状態を見て、味噌仕立ての鍋にする事にしました。
ゲンゲ鍋
状態を見てと言ったのは、どうも生臭い香りが若干感じられ、すまし仕立や天麩羅では無理と思われたからなのですが、これが味噌仕立てにして正解。ゼラチン質のぷるぷるした部分食感と、それに包まれた身の甘さを損なわずに、臭みが抜けて美味しく食べる事が出来ました。(振ってあるのは七味です)
ゲンゲ

「グロテスクなものは美味しい」と言うのは、一般則のように言われる言葉ですが、このゲンゲもその言葉通りなのではないかと思われます。
しかしながら、この一般則は今でも“一般的では無い”ようで、やはりこのグロテスクさから敬遠されるので、見かけると購入できてしまうようです。また、一般的に敬遠される事で、価格が安い事も魅力ではありますが・・・。
茶樹茸のソテーやボイルした芽キャベツ等と共に、今日も美味しい食事となりました。


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